ウォーキングの始め方|国のガイドは可能なものから今より少しでも多くと書く

e-ヘルスネットに載る「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」推奨シート:成人版は、推奨事項の最初に、個人差等を踏まえて可能なものから取り組み、今よりも少しでも多く身体を動かす、と書いていました。成人の推奨は1日約8,000歩以上に相当する身体活動ですが、その前に置かれているのが「今よりも少しでも」です。

ウォーキングは、どう始めればよいのか。国のガイド2023の推奨シートと、同じガイドの情報シート「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」、厚生労働省の保健指導の教材「歩く時のポイント」には、始める時の目安と、確かめることが書かれています。推奨シートは「今よりも少しでも」、教材は「いきなりそれを目指すのではなく」と、どちらも今より少し増やすところから書いていました。今回は、3つの文書を並べました。

先に: この記事は、文書の書き方を並べるところまで

何歩から始めるかは、この記事では決めません。3つの文書が、歩き始めることをどう書いているかを並べます。病気や薬、血圧の話は扱わず、靴や歩数計の製品も比べません。

推奨シート: 可能なものから、今よりも少しでも

推奨シート:成人版の推奨事項の1つ目は、こうです。

個人差等を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組む。今よりも少しでも多く身体を動かす。

歩く量の目安は、2つ目に書かれていました。

具体的には、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分以上行うことを推奨する(1日約8,000歩以上に相当)。

同じシートは、推奨値を満たしていない人(例えば1日の歩数が8,000歩未満の人)では、今よりも少しでも身体を動かすことが、疾病の発症リスクなどの低下につながる、と書いています。8,000歩に届かない人にも、まず「今よりも少しでも」という書き方でした。

教材: 歩行は連続しなくても構わない

厚生労働省の保健指導の教材「歩く時のポイント」は、1つ目の点をこう書いています。

○ちょっとした時間を見つけて歩きましょう。歩行は連続しなくても構いません。

続けて、1日の合計が1万歩になるよう目指す、としていました。教材のねらいの欄は、こう書いています。

目標は1日1万歩であるが、いきなりそれを目指すのではなく、日常生活の中で歩く機会を増やすこと

雨などの日については、こうでした。

○天候の悪い日は室内での運動をこころがけましょう。

掃除機がけや階段の昇り降りなどでも、ウォーキングと同様の効果がある、と続けていました。まとまった時間でなく、ちょっとした時間を足していく書き方です。

1万歩と約8,000歩

教材は1日の合計1万歩を目指す、推奨シートは1日約8,000歩以上に相当、と数が違います。教材のPDFに作成年は書かれていません(ファイルの情報では2006年の作成)。推奨シートは2023年のガイドのもので、最終更新日は2024年2月22日です。どちらの数を目指すかは、この記事では決めません。8,000歩の内訳は、関連する記事で扱っています。

情報シート: 始める前と、毎回の確認

「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」は、確かめる事項とタイミングを5点に分けています。2点目が、新しく始める時です。

新たに運動を開始する前に、基礎疾患の有無や状態、普段の身体活動量、運動を実施する目的と実施する内容

ガイド2023には、本人が健康状態をセルフチェックする「運動開始前の健康チェックシート」がある、とも書いていました。毎回の運動の前については、こうです。

運動をする当日には、体調や天候の確認も必要です。

運動中の注意は、こうでした。

運動中に、胸痛・動悸・めまいやふらつき・強い空腹感やふるえ・いつもと違う強い疲れ・関節や筋肉の強い痛み・冷や汗などの体調の異変を感じたら、直ちに運動を中止しましょう。

ある程度の強度の運動の前にはウォームアップを行い、運動の後は5〜10分ほどのクールダウンとして低・中強度の動的運動を続ける、とも書かれていました。

3つの文書を並べる

点推奨シート:成人版情報シート:安全のポイント教材 歩く時のポイント
始め方可能なものから・今よりも少しでも多く始める前に、普段の身体活動量や目的を確かめるいきなり目標を目指さず、歩く機会を増やす
歩く量の目安1日60分以上(約8,000歩以上に相当)(書いていない)1日の合計1万歩を目指す
歩き方(書いていない)当日の体調と天候を確かめる・異変を感じたら中止連続しなくても構わない・天候の悪い日は室内で
文書の日付最終更新日 2024年2月22日最終更新日 2024年3月19日(頁に無い)

ウォーキングを始める前に確かめる3つ

3つの文書の書き方を、確かめる順に並べると、確かめることは3つです。

  1. 今の歩数を知る(情報シートは、現状の身体活動量の把握で日々の歩数などを確認すると書く)
  2. 今より少し増やす。ちょっとした時間を足してよい(推奨シート・教材)
  3. 歩く日は、体調と天候を見る。天候の悪い日は室内で(情報シート・教材)

歩くのが途切れた時に

ウォーキングのほかの運動も含めて、前回どこで途切れたかから、次の1手を絞るツールを置いています。

運動の立て直しを調べる →

読み取れなかったこと

初めての人が何歩から始めるかの数は、3つの文書には書かれていませんでした。推奨シートと教材は、始める数ではなく、今より増やすという書き方でした。歩く速さや歩幅、靴の選び方も、3つの文書にはありません。

この記事が扱っていないこと

  1. 病気や薬、血圧の話は扱いません(情報シートに、新しく始める時の注意として書かれています)
  2. 靴や歩数計などの製品は比べません
  3. 8,000歩の内訳は扱いません(関連する記事で扱っています)

この情報が、どこから来ているか

出典: e-ヘルスネット「「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」推奨シート:成人版」(最終更新日 2024年2月22日)、e-ヘルスネット「「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」情報シート:身体活動・運動を安全に行うためのポイント」(最終更新日 2024年3月19日)、厚生労働省「歩く時のポイント」(保健指導の教材 D-27・PDF)。いずれも2026年9月26日に取得して読みました。