パソコンのキーボードとマウスの条件|押す深さと力まで書かれている
キーボードとマウスの要件は4つで、キーとボタンを押す深さと力まで書かれていました。
在宅作業のキーボードやマウスは、何を基準に見ればいいのか。厚生労働省の情報機器作業のガイドラインには、入力機器の要件が並んだ項目があります。要件は形や大きさだけでなく、押したときの感触にまで触れていました。今回はその書き方を数えました。
先に、この文書が誰に向けて書かれたものかを書きます
この記事で引く文書は、自宅の机に向けて書かれたものではありません。厚生労働省のテレワークのガイドラインに、次の一文があります。
「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(令和元年7月12日基発0712第3号)は一般には適用されないが、安全衛生に配慮したテレワークが実施されるよう、これらの衛生基準と同等の作業環境となるよう
主語は事業者で、自宅で作業する個人に国が定めたものではありません。この記事は、その文書が何をどう書いているかを数えるところまでを扱います。
要件は4つ、終わり方は2種類
デスクトップ型機器の「入力機器(キーボード、マウス等)」の項目に、要件が(a)から(d)まで並んでいます。
(a)キーボードは、ディスプレイから分離して、その位置が作業者によって調整できることが望ましい。
(b)キーボードのキーは、文字が明瞭で読みやすく、キーの大きさ及びキーの数がキー操作を行うために適切であること。
(c)マウスは、使用する者の手に適した形状及び大きさで、持ちやすく操作がしやすいこと。
(d)キーボードのキー及びマウスのボタンは、押下深さ(ストローク)及び押下力が適当であり、操作したことを作業者が知覚し得ることが望ましい。
4つのうち2つは「望ましい」、2つは「こと」で終わっています。(a)と(d)が「望ましい」、(b)と(c)が「こと」でした。4つ・2つずつという数え方は、当サイトによるものです。
いちばん細かいのは(d)
(d)は、キーとマウスのボタンの両方について書いています。押し込む深さ(ストローク)と、押すのに要る力が適当であること、そして押したことが分かること、の3点です。数は書かれていません。何ミリ、何グラムといった値は、この項目にはありませんでした。
要件のあとに2つの文
(a)から(d)の要件のあとに、もう2つの文が続いています。
b 目的とする情報機器作業に適した入力機器を使用できるようにすること。
c 必要に応じ、パームレスト(リストレスト)を利用できるようにすること。
パームレストには「必要に応じ」が付いています。いつでも使うもの、という書き方ではありませんでした。
解説は、キーボードとマウス以外の入力機器も挙げている
同じ文書の解説には、入力機器の例が並んでいます。
入力機器としては、キーボード、マウスが代表的であるが、マウス以外のポインティングデバイス(トラックボール、パッド、スティック等)、音声入力、イメージスキャナー、バーコードリーダー等がある。
さらに詳しい要求事項は、JIS Z8514 や JIS Z8519、ISO 9241-400 シリーズなどを参照するよう書かれています。この記事ではそちらは読んでいません。
いまの机で確かめる
ここで数えた条件の周りも含めて、いまの机を1つずつ確認できるツールを置いています。
読み取れなかったこと
押す深さと押す力の「適当」な値は書かれていません。本文にも解説にも、数はありませんでした。
ノートパソコンのキーボードにこの4つがどう当てはまるかは、この項目には書かれていません。ノート型機器には別の項目があり、そちらはノートパソコンで在宅作業するときの条件|外付けは長時間なら望ましいに書いています。
この記事が扱っていないこと
- 自宅が基準を満たすべきだとは書きません。上に引いたとおり、この文書は一般には適用されません
- 製品は比べません。キーボードやマウスの選び方、順位は書きません
- 手や手首の症状は判断しません。この項目は機器の要件を書いたもので、症状の話はしません
この情報が、どこから来ているか
出典は2系統です。厚生労働省の情報機器作業のガイドライン(全33ページのPDF)と、前置きの一文を引いたテレワークのガイドライン(全20ページのPDF)を、2026年9月24日に取得して読みました。公的機関の資料です。
数え方を書いておきます。要件の4つは、(a)から(d)の記号が振られた文を数えました。終わり方は、文末が「望ましい。」か「こと。」かで分けています。
出典: 厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(令和元年7月12日 基発0712第3号・全33ページのPDF)、「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」(全20ページのPDF。前置きの引用のみ)。いずれも2026年9月24日に取得して読みました。