家具を固定できないときの対策|収納の中身を下と上で分ける

家具を固定できない時、収納の中身でできること

家具転倒防止の器具(L型金具や突っ張り棒など)を使いたくても、賃貸で壁に取り付けられなかったり、工具が手元になかったりして、対策を後回しにしている人は少なくないはずです。

東京消防庁の資料「地震から命を守る家具転対策」(2024年1月発行)には、器具を使わなくてもできる対策として、家具の「収納の中身」を工夫する方法が示されています。

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重い物を下に、軽い物を上に

資料には、こう書かれています。

「重いものを下に収納し、重心を低くすることで倒れにくくしましょう」

本棚や食器棚、収納ケースなどの中身が、上のほうに重い物が偏っていないか確認してみてください。本や食器、季節家電のような重い物を下段に、軽い物を上段に入れ替えるだけで、家具全体の重心が下がり、倒れにくくなります。工具も追加の道具もいらず、今ある収納の中身を並べ替えるだけでできる対策です。

巻末の家庭内のチェックリストにも、収納の中身の項目が2つある

同じ資料の巻末(35〜37ページ)に「家庭内の転倒・落下・移動防止チェックリスト」が置かれています。項目は27で、収納の中身に触れた項目は、17番と18番の2つでした。

収納物が飛び出さないよう、扉に開放防止器具を付けている。
重いものを、できるだけ下に収納している。

18番は、本文で見てきた「重いものを下に」と同じ向きの項目です。17番は、中身が扉から飛び出さないようにする器具の項目でした。家具の「上」に置く物は、5番の「冷蔵庫や家具類の上に、落下しやすい物を置いていない。」として別に並んでいます。

27・2つという数は、当サイトが35〜37ページの項目を数えた結果です。資料の側に「27項目」という数字は書かれていません。表は、35ページの1〜8番、36ページの9〜20番、37ページの高層階(概ね10階以上)向けの21〜27番に分かれています。

これは4条件のうちの1つ

東京消防庁の資料は、家具が危険になりやすい場所を4つの条件で整理しており、収納の中身の工夫はそのうちの1つです。残り3つ(出入口・避難通路の周辺、寝る場所・座る場所の近く、窓際)は、地震に備えた家具の配置|危険になりやすい場所は4つの条件で解説しています。壁に工事を加えずにできる対策をまとめて知りたい方は、賃貸の地震対策は何からやるか|穴を開けずに置き方を見直すもあわせてご覧ください。

収納の中身を変えても、置き場所は別に確認したい

収納の中身を整理しても、その家具自体が出入口の前や寝る場所のすぐそばにあれば、リスクは残ります。中身の工夫と、置き場所の確認は、どちらか一方ではなく両方を見るのがおすすめです。

自分の家で確かめるなら、間取りに家具(6種)を置くと、地震で危なくなりやすい場所が4つの条件で分かります。収納の中身を見直したあと、置き場所についても一緒に確認できます。

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出入口・避難通路をふさぐリスクは家具が避難経路をふさぐ|出入口の近くに置かない理由を読むでも解説しています。

重心の話は、ゆっくり長く揺れるときの節にも出てきます。水をためるものは中の水で重心が大きく変動し、引き出し型の収納家具は引き出しが飛び出して重心が前に偏る、という書き方でした——長周期地震動の家具対策|挙がっているのは照明・水・引き出し。

この記事が扱っていないこと

  1. 器具の選び方は書きません。資料は器具の種類ごとに取り付け方を載せていますが、この記事は収納の中身の並べ替えだけを扱っています
  2. 効果の大きさは数字にしません。重心を下げるとどれだけ倒れにくくなるかを、この記事では数えていません
  3. 家具ごとの耐荷重には入りません。棚板が何キロまで耐えるかは製品の側の話で、この記事では扱いません

この情報が、どこから来ているか

出典: 「地震から命を守る家具転対策」東京消防庁防災部震災対策課(発行2024年1月)。PDF(全44ページ)(東京消防庁ホームページ)を2026年9月20日に取得して読みました。

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